病児、障害児、発達障害児のケアは、日常生活の基本的な活動から発することであるため、睡眠、食事、生活活動など、すべてが大切なケアの対象項目となります。これらが的確に行われるための基本となるのは、正しい生活リズムの繰り返しです。
しかし、病児、障害児、発達障害児ともに生活環境の影響を受けやすく、生活リズムの乱れが自律神経の調整を乱して、交感神経の働きが盛んになるべき時間帯に副交感神経の働きが盛んになって活動的になれない、副交感神経の働きが盛んになるべき時間帯に交感神経の働きが盛んになって興奮する、寝つけない、ストレスが高まりすぎるというようなことも起こりやすくなっています。
自律神経の調整は胃と腸の働きにも影響を与え、交感神経によって消化と吸収が抑えられ、副交感神経によって消化と吸収が亢進します。腸の蠕動運動は副交感神経の働きによって盛んとなるため、就寝中に熟睡できていない状態では便通も悪くなり、これが子どもの食欲や体調にも影響を与えるようになります。副交感神経は成長ホルモンの分泌を高める作用、免疫を向上させる作用があることが明らかにされており、子どもたちの健康的な生活には副交感神経が充分に働くようにする生活習慣の調整が必要です。
そのための方法(テクニック)を、わかりやすく、かつ的確に伝えることが、まずは私たちの役目だと認識しています。生活の基本である食事、運動、排泄、入浴、睡眠は、それぞれ重要なことであり、それぞれに効果的に健康づくりに役立てる方法があります。その方法を、より効果的にするために活用されているのが組み合わせ手法で、日本メディカルダイエット支援機構が日本臨床栄養学会、日本健康スポーツ連盟などの研究者の協力を得て開発しました。
基本となるのは食事と運動、食事と入浴、運動と入浴のタイミングで、どちらを先にするかによってエネルギー代謝を高めることができます。この手法によって効果的に作り出された活動エネルギーは細胞の一つひとつを働かせるために使われ、脳細胞の働きも神経伝達も促進させることが可能となっています。