発達障害サポーター16 自律神経の乱れを体温で確認

発達障害があると自律神経が乱れやすく、それを改善させるためには朝食が重要であることを前回、取り上げました。自律神経の調整が乱れているのか、それとも正常な交感神経と副交感神経のリズムが刻まれているのかということは、なかなか外見で見抜くのは難しいことです。
交感神経が盛んに働いているときには血圧が上がりやすく、副交感神経が盛んに働いているときには血圧が下がりやすいということで、血圧測定によって確認する方法もあります。しかし、血圧には個人差があり、心身の状態によっても変化することから、これを自律神経のバロメーターにするのは困難とされています。
そこで今、活用されるようになったのは体温の変化です。体温測定なら血圧測定よりも簡単で、体温計で何度も測定して1日の変化を確認することもできます。通常は4日ほど測定して、体温変化のパターンを知るようにします。体温測定というと熱があるときに行われることが多く、正常な状態のときに体温計を使うことは少ないかと思います。そのため、平熱の状態では体温の変化はないように思われがちですが、測定してみると1日のうちに1℃ほどの差があるのは当たり前のことだということがわかります。
健康な状態では起床後は体温が低くて、昼に向かって徐々に高まり、活動的な時間帯(人によって13〜17時くらい)に最も高くなり、夕方から下がり始めて、寝る前には低くなるというパターンとなっています。これに当てはまらないからといって不健康であるということではないのですが、就寝前の時間に最も高くなる人もいます。
4日ほど継続して体温を測定すると、上下の変化があり、それが波のようなリズムとなっていることがわかります。正常な状態と何が違っているのかというと、高温と低温の位置が違っています。交感神経の働きが盛んになると体温が上がり、副交感神経の働きが盛んになると体温が下がるということからすると、1日の生活に体内のリズムが合っていないことがわかります。
それがわかったら、リズムを整えるために朝早くに起床して、朝ご飯を食べる、それと同時に朝日を浴びて朝日に多いブルーライトの刺激を受けるようにします。これによって交感神経の働きが盛んになります。ブルーライトはパソコンやスマホ、テレビの液晶画面の光に多く含まれるので、夕方以降は液晶画面を見ない、見るなら朝からというのが自律神経の調整には大切なこととなります。とはいっても、これができる人は今の時代では少ないとは思うのですが。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)