発達障害サポーター20 発達障害とパニック障害の関係

発達障害があると、パニック障害を起こしやすいといわれています。
パニック障害は、突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えなどのパニック発作が起こり、そのために生活に支障が出ている状態がパニック障害と呼ばれます。パニック発作が起こっただけではパニック障害とはされません。
パニック発作の状態は、まるで死んでしまうのではないかと思うほど強く、動くこともできなくなり、自分ではコントロールできないと感じます。そのために、また発作が起きたときのことを考えると不安になり、発作が起きやすい状況や場所を避けるようになります。狭いところでパニック発作が起こると、エレベーターに乗りたがらないというようなことが起こります。このパニック発作の体験が、教室から逃げ出したくなる、学校に通いたがらなくなる(不登校)ということにつながっていきます。
人間は突発的な生命の危機に直面したときには、その危機的な場面から逃れるようとして、さまざまな反応が起こります。鼓動が早くなり、血圧が高まり、興奮状態になり、走って逃げ出したい気持ちになります。胃の中のものを吐く、大声で叫び出すといった身体的な反応も起こります。これは身に備わった生き延びるためのプログラムといえます。
実際にはパニック発作が命の危機につながることはないものの、まるで命が脅かされているような不安や恐怖を感じると、それが身体的な変化を起こして、パニック発作と同じような症状が起こります。
予期されないパニック発作が、突然起こるのがパニック障害で、精神的にプレッシャーを受けることがあるとパニック発作が起こりやすくなるということでは、発達障害がある人はパニック障害を起こしやすいということがいえます。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)