発達障害サポーター46 L‐カルニチンで肝臓の機能を向上させる

発達障害がある人が心身ともに健康で暮らすためには、多くのエネルギーが必要になります。全身の細胞の中で発生したエネルギーは、それぞれの細胞の中でしか使われないので、全身の細胞のエネルギーを増やすために、代謝促進成分としての水溶性ビタミンとL‐カルニチンについて発達障害を理解するための講習の中で伝えるようにしています。
L‐カルニチンというと、代謝促進成分というよりもダイエットのためのサプリメント素材と考えている人も少なくありません。以前は医薬品の成分として使用されていましたが、2002年に食品の成分としても使うことが許可されて、サプリメント成分として摂ることができるようになりました。
L‐カルニチンは細胞のミトコンドリアに脂肪酸を通過させるときに必要な成分で、脂肪酸はL‐カルニチンと結びついてミトコンドリアの膜を通過していきます。このことによって脂肪酸のエネルギー代謝が行われるのですが、成長過程の子どもにダイエットさせてよいのか、という感想(疑問)が出てくることもあります。
これは子どもに限ったことではないのですが、やせている人にL‐カルニチンをすすめると不思議がられることもあります。L‐カルニチンを活用するのは肝臓の重要な働きである合成能力を高めるためです。肝臓では、食事で摂った成分を材料として三大合成(たんぱく質合成、脂肪合成、グリコーゲン合成)が行われています。
その合成を進めるためには、肝臓の細胞の中で作り出されるエネルギーが多く必要で、このエネルギーを使って三大合成が行われます。筋肉をつけるのも、身長を伸ばすのも、内臓を成長させるのも、エネルギー源として脂肪を脂肪細胞に、グリコーゲンを筋肉と肝臓に蓄積させるのも肝臓の働きです。肝臓の働きを向上させることが身体の強化につながっていくのです。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)