「しょうがいスポーツ」という言葉を耳にして思い浮かべる文字というと“障害”のほうが多いかもしれません。パラリンピックが広く理解されるようになってきた結果ですが、障害者を対象としたスポーツは健常者を対象としたものと同じ競技スポーツです。スポーツ庁はスポーツ管轄の部署が競技スポーツ課と健康スポーツ課に分けられています。オリンピックを最高峰とするスポーツもパラリンピックを最高峰とするスポーツも競技スポーツです。
健康スポーツのほうは、一般には生涯スポーツと呼ばれる一生涯に渡って続けられるもので、健康のためのスポーツに重きをおいている立場では“生涯”が先に頭に浮かんできます。その生涯スポーツは、子どもから高齢者までが楽しみながら続けられるスポーツであって、継続するための工夫が競技内容だけでなく、組織体制にも運営体制にも工夫がされています。その工夫があるからこそ、発達障害児の支援のための絶好の交流の機会とすることができると考えています。
発達障害児は社会とのコミュニケーション力に弱点があることが指摘されています。学校や地域社会との交流がうまくいかずに、家庭から外に出て行くことを苦痛に感じている子どもも少なくありません。そんな子どもたちのための新たな社会性を作り上げていく場として、生涯スポーツへの参加を呼びかけています。競技スポーツに比べたら、運動強度が低いということよりも、健康づくりのための普及に力を入れていることから対応力があり、優しく受け入れ、優しい気持ちで見守ってくれるという利点があります。
対応力というのは、個人の特性を理解して受け入れてくれるという意味で、もともとの生涯スポーツのルールや運営法がなじまないところがある場合には、対象者に合わせて変更を考慮してくれる団体があります。もちろんルール変更などには頑なな態度の団体がないわけではないのですが、そもそも人の生涯の健康を考えて活動をしているので、話し合いに応じてもらえないということではありません。
日本メディカルダイエット支援機構の理事長は、公益財団法人日本健康スポーツ連盟の理事であったときに健康スポーツの複数の団体への情報提供や健康運動指導士の更新教育の講師を務めてきました。日本健康スポーツ連盟の赤木恭平副理事長は岡山県高梁市の出身で、特定非営利活動法人日本ワールドゲームズ協会の会長を務めていることから、その関係性をもって推進しているところです。