発達障害児の能力を伸ばすための支援について、凸凹(でこぼこ)の凸を伸ばすことと、凹を埋めることについて、両方が必要であることを前回(発達障害支援29)で紹介しました。凹を埋めることについては、発達障害児支援の中心的な活動になっていることから、そちらに力を入れる施設運営者が多いのは当然のことです。
多くの発達障害児支援施設が、稼働率が高いわけではなく、期待どおりの収益が得られているわけではないからです。稼働率が高くて、収益率が高ければ、保護者が期待する凸を伸ばすことにも力が入ることが期待されます。そのための凸を伸ばす支援のための土台づくりとして凹を埋めるための支援活動が重要になります。
身体を上手に使ったり、他人とのコミュニケーションを取るには、脳に入ってくる多くの感覚を整理して、まとめる感覚統合がスムーズにいくことが重要になります。感覚統合が充分に成熟していないと、情緒面、対人面、言語面、学習面などに困難さが起こってきます。
この感覚統合によって生じることを改善するためには、子どもが楽しいと感じることを、自らやって、うまくいったと実感できるような方法がとられます。ただ、好きなことをさせるだけではなく、感覚統合に重要な役割をしている脳幹を刺激するように、遊び感覚で実施できる方法が採用されています。
そのための運動による改善が感覚統合療法として実施されています。感覚統合のためには運動とともに神経伝達を正常に保つための栄養支援も行われます。
栄養面での改善支援は、不足している栄養素を補うことでは凹を埋めるための活動となります。また、発達障害による困難さを抱えながら凸に力を注いでいくためには、プラスの栄養成分が必要になります。
日本メディカルダイエット支援機構の発達栄養の研究と講習は、凹を埋めるための栄養学でもあり、凸を伸ばすための栄養学でもあります。
そのベースとなっているのは。栄養と運動の組み合わせによって効果的な身体の生理学的な機能にアプローチするメディカルダイエットです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕