全身の細胞にはミトコンドリアという小器官があり、ここでエネルギーが作り出されている、という説明がされています。ミトコンドリアは1個の細胞に100〜3000個あり、平均すると2000個といわれています。人体には約60兆個もあり、ミトコンドリアは細胞の10%を占めているので、体重が50kgの人なら5kgもの量になります。
ミトコンドリアではエネルギー源のブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸が酸素を用いてエネルギーとなっているわけですが、私たちのイメージでは細胞は体を構成しているもので、血液中を流れているものではないと思います。しかし、赤血球も白血球も生きている細胞です。骨髄の中で誕生した造血幹細胞から分化して赤血球と白血球に変化していきます。赤血球は核が取り除かれる段階でミトコンドリアも取り除かれます。これは酸素を運ぶ赤血球がミトコンドリアによって酸素を消費しない仕組みだと説明されています。
白血球にはミトコンドリアがあり、白血球の活動に必要なエネルギーは白血球内のミトコンドリアによって作り出されています。白血球は免疫細胞の一つで、免疫を高めるためには白血球を増やすことと、白血球を活性化させる多糖類は必要だといわれます。しかし、白血球が内部でエネルギーを作り出していることを考えると、免疫を高めるためにはミトコンドリアでのエネルギー産生を高める作用があるヒトケミカル(α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10)を補うことが重要になります。
ヒトケミカルによる免疫については、今後の日本メディカルダイエット支援機構のテーマであり、免疫が低下する高齢の方の健康づくりに役立つことを願っています。