厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。
以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の成人版の「睡眠時間の確保について」の後半を紹介します。
〔睡眠時間の現状〕
令和元年国民健康・栄養調査の結果によると、労働世代である20〜59歳の各世代において、睡眠時間が6時間未満の人が約35〜50%を占めており、睡眠時間が5時間未満の人に限定しても約5〜12%と高率です。
〔適正な睡眠時間の目安について〕
これまで明らかになった科学的知見に基づくと、成人においては、おおよそ6〜8時間が適正な睡眠時間と考えられ、1日の睡眠時間が少なくとも6時間以上確保できるように努めることが推奨されます。
ただし、適正な睡眠時間には個人差があり、6時間未満でも睡眠が充足する人もいれば、8時間以上の睡眠時間を必要とする人もいます。こうした個人差や日中の活動量による補正を考慮すると、成人では、8時間より1時間程度長い睡眠時間も適正な睡眠時間の範疇と考えられます。
主要な睡眠研究者の意見をまとめ作成された適正な睡眠時間における米国の共同声明でも、6〜8時間の睡眠時間を核としながら、成人では長めの睡眠(〜10時間)も許容されています。日中の眠気や睡眠休養感に応じて、各個人に必要な睡眠時間を自ら探る必要があります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕