睡眠ガイド51 各種睡眠障害について・ショートコラム

厚生労働省から、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が発表されました。

以下に、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の「睡眠障害について」の「各種睡眠障害について」のショートコラムを紹介します。

〔ショートコラム〕
「疼痛を伴う慢性疾患(がんを含む)」
身体のいずれかの部位に慢性的な痛みを有する人の多くは、睡眠の問題を併せ持つことがわかっています。

疼痛治療センターにおいて、3か月以上痛みが続く18〜65歳の患者を調査した結果、121名の患者(男性32人、女性89人、平均年齢49±9歳)のうち、38.8%が入眠に30分以上を要し、63.6%が何度も夜中に目が覚め、30.6%が5時間未満しか眠れず、60.3%が睡眠休養感を得られていないことが報告されています。

慢性疼痛と睡眠の関係性には、痛みが睡眠を悪化させるだけではなく、睡眠が悪化すると痛みにも悪影響を及ぼすという逆方向の関係もあることがわかってきています。

このため、慢性的な痛みと睡眠の悩みをお持ちの人は、医療機関でご相談いただくとともに、医師に相談しながら可能な範囲で本ガイドを実践することにより、睡眠の改善を介して痛みを和らげることに役立つ可能性もあります。

痛みを伴う慢性疾患の中には、様々ながんも含まれます。がんにおける睡眠障害の有病率は最大で95%と報告されています。

がん治療の副作用やがんに関連した心理的負担は、睡眠障害によって誘発される可能性があるので、医師に相談しながら適切な睡眠療法を受けることが重要です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕