NHKの健康情報番組の中で納豆が取り上げられ、美味しく食べられる工夫としてヨーグルトと一緒に食べる方法が紹介されていました。これを見ていた民放のプロデューサーから「時代が早すぎましたね」との連絡がありました。日本メディカルダイエット支援機構の理事長は、以前に納豆ブームを巻き起こしたときのメディアと流通に向けての毎月のリリースを作り、テレビ番組の仕掛けもしていたことから、有名な民放の日曜日夜の番組で納豆がテーマとなったときに、身体によい納豆なのに味などが気になって食べられない人のための工夫の提案をして、番組中に納豆嫌いだったMCに無理なく食べてもらうという企画で成功させたことがあるからです。
その中で、粘りが苦手な人には大根おろしを加え、臭いが気になる人には臭いで打ち消す野沢菜漬けを提案して、味が苦手な人にはヨーグルトがよいと提案したのですが、見た目がよくないなどの理由で別の方法が番組では紹介されました。
納豆にヨーグルトを加えるのは、味の解決もさることながら、納豆の弱点をカバーすることも考えての提案でした。納豆のPRをするときには、納豆はスーパーフードであり、必要な栄養素が含まれているというような書き方をしていましたが、実際には弱点がないわけではありません。ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB群は豊富に含まれているものの、ビタミンといえば必ずと言っていいほど出てくるビタミンAとビタミンCは期待できず、これを補うために食べ合わせとして考えついたのがキムチです。
翌年のPRのテーマの納豆○○の看板として納豆キムチを打ち出しました。キムチには納豆菌が多く、これが腸内細菌の善玉菌と同じような働きをします。そのことを意識しすぎたせいか、「納豆さえ食べれば、おなかがスッキリ」という取り上げ方をしたメディアもあって、それは言い過ぎではとの思いから、実際に納豆を食べてもスッキリする方法を提案したいということで、2種類の有益菌の組み合わせにしたわけです。
しかし、本来なら食べやすくて、乳酸菌の宝庫であり、納豆の植物性のたんぱく質とヨーグルトの動物性のたんぱく質の両方が摂れて、さらに納豆の食物繊維が加われば便通の改善にもってこいという考えでした。
ヨーグルトと納豆の組み合わせなら、味だけでなく、粘りも臭いも解消できます。テレビ番組的には、それぞれの難点を別のもので解決というのがよい見せ方ということでしたが、そんなことを言うなら大根おろしも味、粘り、臭いを解決するので同じじゃないかと頑張ってみたのですが、採用されませんでした。
そのときには、あくまで納豆の販売者側のPRで納豆がメインだったので、それにヨーグルトを加えると妙なビジュアルになったのは確かです。ヨーグルトの量を多くして、その中に浮かぶ小豆やドライフルーツのような感じにしたのがNHKの番組で、これはスポンサーの意向を考慮しないでよいことからできたことかもしれません。