納豆と豆腐の広報に携わってきたときに、全国納豆協同組合連合会と日本豆腐協会の名で発行するリリースを毎月発行していました。発送の対象はメディア(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)と流通(納豆を販売している大手企業)です。
その中で納豆と豆腐の健康面での有効性とともに、話題として扱ってもらえるようにコラムを書いていました。それぞれ3年以上であったことから、いくら同じ大豆が原材料でネタには困らなかったといっても、ネタ不足になることがありました。どこで、どちらにも使えるような内容のコラムを書いたのですが、それが両方とも使われなかったという苦い(?)思い出があります。
そのネタは「納豆と豆腐の名称について」で、どこかで納豆と豆腐の名称が入れ替わったのではないかという内容でした。
納豆は「豆が納まる」という漢字で、それに相応しいのは豆腐です。豆腐は「豆が腐る」と書いて、それに相応しいのは納豆です。日本に食べ物と文字が伝わったときに、誰かはわからないけれど取り違いがあったのではないか、という疑問を投げかけました。
このことをコラムで投げかけておいて、次のコラムでは、それぞれの漢字が実は正しいということを紹介したかったのですが、それもかなうことはありませんでした。
納豆というのは、お寺の納所と呼ばれる台所で作られていたことから「納所豆」と呼ばれていて、これが短縮されて納豆になったという由来の話です。
豆腐のほうですが、腐という漢字は中国では元は獣の肉を保存しておく状態を表した漢字で、だんだんと柔らかいものを表すようになり、柔らかい豆という意味で豆腐と呼ばれるようになりました。
豆腐の名前の由来については、今は日本豆腐協会のホームページに豆腐の歴史として紹介されて、日の目を見ています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕