納豆の広報がダイエット情報につながった

食品の栄養素の話というと三大エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)、ビタミン、ミネラル、食物繊維の6種類の基本成分で語るのが本道です。臨床栄養の世界で広報の仕事をしていたことから、日本メディカルダイエット支援機構の理事長(当時は健康科学情報センター所長、健康ペンクラブ代表理事)が2002年に全国納豆協同組合連合会の納豆PRセンターの広報を初めてしたときにも、納豆の効能はたんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維を中心にメディア広報をしていました。それだけでは話題性が低いということで、ナットウキナーゼ、イソフラボン、ポリアミンなどの特有の成分の話題も盛り込んでいきました。
納豆の広報活動が成功してメディアにも頻繁に登場して、納豆の売り上げが高まっていったことから食品業界の注目度が高まり、日本豆腐協会からも広報活動の仕事が入りました。数年は並行して納豆と豆腐の広報をしていたのですが、手法はまったく同じで、先に1年間分の広報リリースのまとめ版を作り、詳しい内容について書いたリリースを毎月メディアに送るということを続けていました。
その頃は、メディアでも健康食品のブームが起こっていて、栄養素の話だけでは記事や番組が作りにくいということで、特有の成分と生活習慣病の予防・改善について聞かれることが急に増えました。健康科学情報センターのサポートメンバーは臨床栄養の研究者(医師、管理栄養士など)が多く、初めはサポートの先生方で事足りていました。ところが、要求が有効成分となってきたので健康ペンクラブの先生方の出番となりました。健康ペンクラブの会長は薬学博士の久郷晴彦先生で、当時はテレビ、講演、出版で大活躍だったことから、会員には健康雑誌の編集者が多く、健康関連を得意とするライターやテレビ番組の企画担当も続々と加わってきていました。
また、当時はダイエットもブームになっていて、間違ったダイエット法が広まっていることを、なんとかしたいという気持ちもあって、取材を受けるときには生活習慣病対策だけでなく、納豆などの食品を食べてダイエットすることも伝えました。それをきっかけとしてダイエット関連の情報を求められることが多くなり、テレビが相手なのでエビデンスも集めまくりました。それが日本メディカルダイエット支援機構の設立へとつながっていきました。