サプリメントは複数の成分が組み合わされているのが一般的です。これは複数の成分を組み合わせることで有効性を高めようという場合のほかに、複数の機能で求める健康効果を得られるようにしようという場合があります。こういった真面目な配合だけならよいのですが、中には流行りの成分を加えて注目を高めようというものもあって、どんな成分が使われているかをチェックして選ぶことが大切になります。その思いもあって、このサイトではサプリメント成分の機能を紹介する「サプリメント事典」を設けています。それぞれの機能を知ったら、「この組み合わせはないだろう」ということに気づくことができるようになります。
複数の成分を組み合わせるときに、「どうしてダイエット成分を加えたのか」と疑問を抱かれることがあります。しかし、わざわざα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10を加えていることがあります。この3成分は一般にはダイエット成分として知られていますが、主な機能は代謝促進成分で、全身の細胞の代謝が高まることで、間接的にダイエット効果が得られます。
サプリメント成分は細胞に取り込まれて、その細胞の中で発生したエネルギーを使って、成分を活用しています。エネルギーが多く作り出されることで細胞の機能が高まれば、取り込んだ成分も有効に使うことができます。細胞の中でエネルギー産生を行うミトコンドリアにブドウ糖を取り込むのがα‐リポ酸、脂肪酸を取り込むのがL‐カルニチン、そしてミトコンドリアでエネルギー代謝を起こすときの酵素の働きを助ける補酵素がコエンザイムQ10です。
この3種類の成分が含まれているサプリメントを摂れば、それで効果が得られるというわけではありません。α‐リポ酸は胃液で分解されるので空腹時に摂るべきもので、コエンザイムQ10は脂肪に溶けてから吸収されるので食後に摂るべきものです。この両方が含まれているサプリメントは、いつ摂ったらよいのかわからなくなります。その点、L‐カルニチンは水溶性で、どのタイミングで摂っても吸収されるので、代謝促進成分として単体で摂るのに向いています。もちろんα‐リポ酸かコエンザイムQ10と組み合わされたものでも大丈夫です。
L‐カルニチン、α‐リポ酸、コエンザイムQ10の概要については、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。