老いの脳力7 今の高齢者は10年は若返っている

高齢者に分類されるのは65歳からです。2025年から定年退職年齢が60歳から65歳に引き上げられ、これは義務化されました。人手不足の問題もあるものの、元気で働けるうちは働きたい、実際に65歳まで以前と同じように働くことができる人が増えてきたことを反映してのことです。

65歳の人のイメージは、従来と比較すると大きく変わってきています。

現在、65歳の人が幼稚園児だったときに、60歳の人というと、随分と年を取っているように感じたはずですが、現在の60歳は昔に比べると随分と若くなっています。

こういった現状を踏まえて、日本老年学会と日本老年医学会が「高齢者の定義を65歳以上から75歳以上とすること」を提言したのは2017年(平成29年)のことです。

現在の分類は65〜74歳が前期高齢者、75歳以上が後期高齢者となっています。両学会の提言では3種類に区分けされていて、65〜74歳は准高齢者、75〜89歳は高齢者、そして90歳以降は超高齢者とされています。

准高齢者は介護を受ける側ではなく、高齢者と超高齢者を介護する側であり、身体の健康度を維持することが求められています。

この定義への変更は多くの研究によって現在の高齢者は身体的・機能的に10〜20年前に比べて10歳は若くなっているというのが理由ですが、加齢による脳の機能低下は抑えにくく、それが認知症患者と軽度認知障害患者を大きく増やす結果となっています。

「10年若返っているのは脳も同じ」とは言われるものの、実際には55歳を過ぎると集中力、注意力は低下し始め、そのために起こる事故も疾病も増えていきます。

これに対応するには、65歳になっても脳力(脳の機能)を保つことができる方法も同時に提言してほしかったという思いがあります。しかし、それは実施されていないだけに、そのための情報を私たちは発信しています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕