全身の細胞は、余計なものがないことで正常に働くようになっています。正常の働きというのは代謝のことで、代謝には細胞内でエネルギーを作り出す異化と、そのエネルギーを使って細胞が必要なものを作り出す同化があります。同化は身体を構成する成分や酵素、ホルモン、神経伝達物質などを作り出すことを指しています。
この異化と同化が正常に行われていれば、皮膚の細胞も正常な新陳代謝が行われるようになるわけですが、この異化と同化の妨げとなっているのが一般に毒素と呼ばれるものです。その毒素の中でも積極的に排出することを心がけてほしいとされるのは有害ミネラルです。
身体の毒素を体外に排出することはデトックスと呼ばれています。
有害ミネラルなどの毒素を体外に排出する方法としては、排便や排尿、発汗といった体外排出機能とともに、全身の細胞での代謝と老廃物排出、肝臓での有害物質の分解、腎臓での濾過の機能も重要となります。これらを含めた解毒作用がデトックス(detox)と呼ばれています(解毒を意味するdetoxificationの短縮)。
デトックスには、解毒、浄化という意味があり、活性酸素の消去を含んで使われることもあります。それぞれの解毒に関わる身体機能を高めることによって、有害物質を排泄することが基本的な考えであり、中でも必須ミネラルの摂取による有害ミネラルの排出が重要視されます。
身体の機能は、消化・吸収・代謝・排出に分類されていますが、そのうちの排出がデトックスであり、排出部位としては皮膚が最も広くなっています。しかし、皮膚から汗として排泄される量は約1%で、便から約75%、尿から約20%が排出されています。毛髪と爪は、それぞれ約1%ずつで、毛髪も爪も有害ミネラルが蓄積されることから、毛髪と爪を検査することで有害ミネラルの蓄積量を推定することができます。
体内汚染の原因とされているのは有害ミネラルで、有害金属とも呼ばれ、身体機能への有用性は認められていません。
その有害ミネラルの種類としては、カドミウム、水銀、鉛、ヒ素、アルミニウムなどがあげられています。有害ミネラルには、それぞれに対応して解毒・排出をするビタミン、ミネラルがあります。そのビタミンはビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ミネラルはセレン、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、鉄です。
有害ミネラルを解毒・排出する作用がある必須ミネラルは、穀類、豆類、種実類、野菜類、果物類、藻類、肉類、魚介類などに多く含まれます。これらの栄養成分を豊富に摂ることによって、解毒・排出の能力を高めることができます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕