L‐カルニチンは、2002年に医薬品成分から食品成分として許可された代謝促進の化合物です。L‐カルニチンと聞くと、ダイエットサプリメントの成分として一般には知られているようですが、医薬品成分としてはカルニチン欠乏症の治療に使われていました。それが厚生労働省の食薬区分の変更で、食品成分としても使えるようになりました。
カルニチン欠乏症は、L‐カルニチンの材料となる必須アミノ酸(リシン、メチオニン)の摂取不足や、必須アミノ酸からL‐カルニチンを合成する代謝機能の異常から起こるもので、エネルギー産生の低下から、さまざまな疾患を引き起こします。
細胞の中で発生したエネルギーは、その細胞の中で使われるので、エネルギー不足は細胞の働きを低下させることになります。その中には、意識障害、けいれん、脳症、精神・運動発達の遅延、心臓肥大、心筋症などもあり、原因不明や改善法の不明が指摘される疾患も含まれています。
L‐カルニチンは食品成分であり、食品としての使用を国に働きかけたのはロンザ社で、スイスに本社がある製薬会社のロンザの日本法人です。食品成分として認められてから、L‐カルニチンの研究成果を健康食品業界に広め、一般にも知られるようにした研究者の王堂哲さんはL‐カルニチン研究の第一人者として知られています。その第一人者が、日本メディカルダイエット支援機構の副理事長を務めています。
代謝促進成分としては、L‐カルニチンのほかにα‐リポ酸とコエンザイムQ10があげられます。このうち医薬品成分から食品成分に初めて許可されたのはコエンザイムQ10(2001年)で、L‐カルニチン(2002年)に続いて、α‐リポ酸(2004年)が許可されました。
エネルギー代謝に欠かせない成分であるので、体内で合成されていますが、合成のピークは20歳代前半で、それ以降は合成量が年々減っていきます。これを補うことで、代謝の低下を抑えることができます。そのことを知ってから、日本メディカルダイエットはL‐カルニチンの研究と普及に努めてきました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕