脳の健康寿命17 脳の活動に必要なビタミンB₆とビタミンB₁₂

ビタミンB₆は水溶性ビタミンで、ピリドキシンとも呼ばれています。糖質、脂質、たんぱく質のエネルギー代謝の補酵素で、特にたんぱく質の分解・合成に深く関わっているため、不足すると貧血や肌荒れ、湿疹、神経系の異常などを引き起こします。腸内で腸内細菌によって合成されます。ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₁₂との組み合わせでエネルギー産生が高まります。食品では魚や肉に多く含まれますが、調理したり、加工食品にすると失われやすくなっています。
ビタミンB₁₂は水溶性ビタミンで、コバラミンとも呼ばれています。脂質のエネルギー代謝の補酵素で、中枢神経や脳の機能を維持する作用があります。造血作用に関わり、葉酸とともに骨髄で正常な赤血球を作り出すのに欠かせません。腸内で腸内細菌によって合成されています。ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆との組み合わせでエネルギー産生が高まります。食品では、レバー、肉、魚介類などの動物性食品に多く含まれます。動物性食品を摂らないと不足して、エネルギー代謝に悪影響が出ることにもなります。
ビタミンB₆とビタミンB₁₂は体内では12時間ほどしか保持されないために、1日に2回の食事で摂る必要があります。時間的に考えると朝食と夕食ということになりますが、特に摂りにくいのは品数が少ない傾向にある朝食です。ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆は植物性の食品にも動物性の食品にも含まれているものの、ビタミンB₁₂は動物性食品に多く、植物性の食品には極めて少ない量です。そのため、ビタミンB₁₂は動物性の食品でしか摂ることができないと書いてある書籍や講習テキストがあるくらいです。パン食であっても、肉やハムなどの動物性の食品も摂る必要があるということです。