脳の健康寿命30 健康食品の認知機能成分1

認知機能を高める特有の成分が使われた健康食品があります。日本では健康食品の成分ですが、海外では医薬品成分として使われているものもあります。
脳神経伝達促進作用がある成分は、脳神経の働きを助け、精神状態を安定させます。それは4種類のビタミンB群で、ビタミンB₁は中枢神経や末梢神経の機能を正常に保ち、ビタミンB₆はたんぱく質の代謝に不可欠で、中枢神経の働きが正常に働くようにします。ビタミンB₁₂は神経細胞の合成を助けて神経系の働きを正常にする作用があります。
ビタミンB群は水溶性ビタミンであって、複合的に作用することから多くの栄養素を摂取する食事の前後に摂るようにします。
脳の唯一のエネルギー源はブドウ糖ですが、ブドウ糖濃度促進作用がある成分として有名なものはイチョウ葉エキスです。イチョウの緑色の葉の抽出エキスで、30種類以上のフラボノイドが含まれ、フラボノイドには強い抗酸化作用があります。
イチョウ葉エキスに特徴的なギンコライドには特に強い抗酸化作用があり、過酸化脂質による脳細胞の死滅を防ぐとともに、脳細胞内のブドウ糖の取り込みを進め、有害な乳酸の取り込みを抑えて脳機能を向上させます。
ヨーロッパ各国では医薬品成分として使われ、ドイツではアルツハイマー病対策の医薬品成分として古くから認められています。ドイツで研究された初期の原材料は、日本から持ち込まれました。今では各国でイチョウは栽培されています。日本のイチョウ葉エキスは主には国内のイチョウが原材料となっていますが、ドイツから輸入されたものも販売され、人気となっています。
イチョウ葉エキスの商品は、ドイツで医薬品であることを逸話として出して販売されているものもありますが、多くの商品があり、1種類の商品が医薬品であるとしているわけではないことから、有効性の表示として取り締まりの対象にはされていない、極めて珍しい存在となっています。