脳の健康寿命63 寝ている間に減るたんぱく質を補充

脳の神経伝達には神経伝達物質が必要です。全身の細胞で発生したエネルギーは、その細胞の中でしか使われません。それぞれの細胞は、発生したエネルギーを使って生化学反応を起こして、細胞本体の働きをしています。神経細胞は、他の細胞に情報を伝達していますが、そのときにはエネルギーが伝わっていくのではなくて、神経細胞の端から神経伝達物質が放出されて、隣り合った神経細胞が神経伝達物質を受け取ることによって情報が伝わっていきます。
脳の神経伝達物質は7種類のアミノ酸から合成されています。そのアミノ酸はロイシン、フェニルアラニン、リシン(リジンとも呼ばれる)、イソロイシン、ヒスチジン、バリン、トリプトファンです。どれも必須アミノ酸で、体内では合成されないために、食事から摂る必要があります。
必須アミノ酸は肉、魚、卵、乳製品、大豆製品に豊富に含まれています。アミノ酸は糖質(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)が不足するとエネルギーとして消費されて、体内の重要なタンパク質が欠けていくことになります。食事で糖質と脂質が補われていても、アミノ酸が不足する時間帯があり、それは就寝中です。夕食での糖質摂取が足りないと寝ている間に血液中のブドウ糖が不足するようになります。脂質は身体を動かすことによってエネルギー化されるので寝ているとエネルギー化しにくくなります。
そのためにアミノ酸がエネルギーとして使われ、身体を構成するタンパク質が減っていきます。起床して体重を測定して、就寝前よりも体重が減少しているうちにはエネルギー化したアミノ酸の分も含まれています。寝ている間に体重が1kg以上の減った場合には、アミノ酸の減少が大きいので、朝食では必須アミノ酸が豊富に含まれる食品を食べないと、神経伝達にも影響を与えることになるのです。