メディアを通じて食品に含まれる成分として初めてブームとなったのはポリフェノールで、そのヒット食品はココア(1995年)、赤ワイン(1997年)でした。「ポリフェノール=赤ワイン」というのは1995年に発行された『赤ワイン健康法』が火付け役となり、メディアでも多く取り上げられるようになってからのことです。
ポリフェノールの研究は国立健康・栄養研究所によって以前から取り組まれ、専門業界では知られる存在でしたが、一般に知られるようになったのはカカオポリフェノールで、大手メーカーがポリフェノールの健康効果を掲げてイベントを実施しました。
健康雑誌でもココア健康法が盛んに取り上げられたものの、テレビ番組での登場は多くはありませんでした。ココアにポリフェノールが多く含まれ、ココアの飲料でも純粋なココアが注目され、ミルクと合わせたメーカーのものは期待するほど売れ行きが伸びないということが起こり、イベントも縮小していきました。
同じポリフェノールであっても赤ワインが注目されるようになったのは、『赤ワイン健康法』からで、各国から赤ワインが多く輸入されるタイミングと合致したこともあり、ポリフェノールの多いワインを安価で購入できるようになったことが大きく影響しました。
赤ワインのポリフェノール研究の第一人者の板倉弘重・医学博士は、当時は国立健康・栄養研究所の臨床栄養部長で、現在も日本ポリフェノール学会の理事長です。そして、日本メディカルダイエット支援機構の相談役でもあります。
記念日として「ココアの日」(11月8日)、「ワインの日」(11月20日)、「ポリフェノールの日」(11月26日)が設けられて、現在も健康効果を重視したイベントが行われています。
〔記念日コンサルタント 小林正人〕