食事の食べすぎによって外敵と戦う力である免疫が低下することが指摘されています。動物実験では腹八分目の食事量に抑えたマウスは免疫が高まり、長生きすることが確認されています。これを例にあげて、人間でも腹八分目がすすめられることが増えています。
食事の量だけでなく、栄養バランスは免疫を高めるために重要となっています。ビタミンとミネラルは1日に必要な量が足りていると、身体の機能は充分に働くことができるものの、不足しているものがあると、不足した低いレベルでしか働くことができなくなります。免疫も同様で、免疫機能を保つためには栄養成分の不足がないようにする必要があります。
ストレスは免疫を弱めるほうに作用しますが、適度の飲酒はストレスの解消になり、免疫にとっては好影響を与えることになります。日本酒に換算して1合程度、ビールなら大ビン1本程度の飲酒では免疫は高まるのに対しても、2合ほどを飲むと通常の状態の免疫力に戻り、3合以上では逆に免疫力が低下していくことが知られています。
同じ嗜好品でも、タバコは免疫を下げるだけで、高めることはありません。
ウォーキングなどの適度な有酸素運動は血流をよくして、免疫を高める効果があります。しかし、身体に負担がかかりすぎる運動やストレスが強い運動は逆に免疫を低下させていきます。
入浴はストレス解消と血流をよくすることで免疫を高めます。特に免疫を高めるのは自律神経の副交感神経の働きを盛んにして、心身ともにリラックスさせる38℃前後の温度での入浴となっています。
睡眠では、熟睡すると免疫は高まりやすくなります。睡眠が浅く、睡眠時間を確保しても疲れが取れにくい人は免疫低下が心配されるわけです。
笑うことでも免疫は高まります。心から笑ったときだけでなく、無理をして笑ったときにも免疫が高まることが確認されています。その度合いは心から笑ったときの半分ほどだとされているのですが、笑うことで免疫が高まるだけでなく、血糖値も下がるという実験結果も大学の研究によって発表されています。