身体年齢測定12 バランス能力を高める運動習慣

階段を上るときには、手すりを使わずに、自分の足だけで登っていくのが筋肉トレーニングになるというのが普通の感覚です。そのほうが下半身の筋肉が刺激されて、筋力が高まることから、これが身体のバランス能力を高めるという考えです。

手すりを使う場合には、腕の力で支えながら階段の1〜2段を登る、手すりの上のほうを握って、腕の力を使って上体を引き上げるようにして階段を上るというのが、よくある方法です。

これでは下半身の負荷が弱まってしまうように感じるかもしれませんが、階段上りがスムーズにいかない人にとっては、負荷が弱くても上る行動を繰り返して徐々に筋力をつけていくことが大切になります。

身体のバランスは、下半身だけで保たれているわけではなくて、上半身と下半身の動きをつなぐ役割をしている腹筋と背筋が鍛えられていることも大切です。上半身の力を使って、身体を引き上げる階段上りは腹筋と背筋のトレーニングにもなります。

下半身の筋力をつけることによって、身体の揺れを抑える、揺れを小さくすることができるようになるのは当然のように考えられることですが、上半身が下半身に比べて大きすぎる、つまり腹部が肥満状態にある人では、上半身と下半身のバランスがよくないことから、どうしても平衡を保ちにくくなります。

上半身が太っていて、下半身が細いという人は、後になってから太った人に多い体型です。そのため下半身の筋肉が全体の量に比べて少ないので、どうしてもバランスが崩れやすく なります。そこで太っているためにバランス能力が低下している人は、内臓脂肪を減らすための有酸素運動も必要になってきます。

内臓脂肪は食事量が多いか運動量が少ないと増えやすく、それとは逆に食事量が少ないか運動量が多いと減りやすくなっています。比較的短期間で結果が出やすいのが内臓脂肪であるので、内臓脂肪の代謝作用が高いウォーキングなどの有酸素運動がすすめられます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕