筋肉を増やすためには、筋肉細胞の中で作り出されたエネルギーを使って、タンパク質を合成することが必要です。細胞にはエネルギーを使って、細胞内で必要になる物質を作り出す機能があり、その働きは酵素によって起こっています。酵素は細胞内の生化学反応を高める触媒のようなものです。
この酵素による生化学反応にはミネラルが必要になります。ミネラルは酵素の重要な構成成分となっています。それは補酵素としての役割です。補酵素というのは、その名のとおり酵素を補う役割をしています。酵素は一部が欠けた状態になっていて、そこに補酵素が結びつくことによって酵素本来の働きをすることができます。
補酵素としてはマグネシウム、亜鉛、鉄、銅などがありますが、その中でも特に重要となるのはマグネシウムと亜鉛です。体内には5000種類もの酵素があります。それぞれに相性のよい補酵素が決まっています。マグネシウムは約300種類の酵素に対する補酵素となっています。
亜鉛は約200種類の酵素に対する補酵素で、合計すると500種類の酵素の働きに関わってきます。その重要性を示すときに以下のような話をしています。
「会社に5000人の社員がいて、そのうちの500人が必要とされる能力が発揮されずに、働いてくれなかったとしたら、会社が傾いてしまいます。」
補酵素が充分にあることで酵素の働きがよくなり、それによって必要な成分、ここでは筋肉細胞の話をしていますが、筋肉が多くなれば作り出されるエネルギーが多くなり、それによって酵素も多く作られ、酵素の働きもよくなるので、筋肉強化の好循環となってくれるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕