筋肉は強い負荷がかかる運動をするほど太くなっていきます。筋肉は筋繊維と呼ばれる筋肉細胞が束になった状態になっていて、筋肉が太くなるということは、それぞれの筋繊維が太くなっていくということです。
筋繊維の本数は生まれたときから変わりがなくて、筋肉が太くなっていくときに筋繊維の数が増えるわけではなく、筋肉が細くなっていくときに筋繊維の数が減るわけでもありません。
ということは、筋肉を太くするための運動をすれば、何歳になってからでも筋肉の量と機能を保つことができるということです。機能というのは筋収縮力、筋持久力、筋代謝力を指しています。
筋肉が太くなるためには、タンパク質を筋繊維が吸着することが必要です。そのためには負荷がかかる筋肉運動によって筋繊維が傷つき、その周りに修復のためのサテライト(衛星)細胞が集まってきます。サテライト細胞はタンパク質を取り込み、このタンパク質が傷ついた筋繊維に送られていきます。
運動をして傷つくことによって、筋肉は一時的に細くなり、サテライト細胞のタンパク質を取り込むことによって太くなっていきます。傷つく前よりも太くなることは“超回復”と呼ばれています。
超回復のためには、筋肉を傷つけるような運動は控えることが必要で、運動を毎日するにしても、負荷が強くかかる運動をしたら、次の日は負荷を弱めにするといったように、適度に休みを入れていくことが大切になるのです。
ただし、“超回復”は3日で終了するので、休むとしても1日、長くても2日だけにしておかないと、せっかくの筋繊維を太くする機会が失われることになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕