血液をドロドロにして動脈硬化の原因となるのは脂肪で、脂肪が多く含まれている食品(特に肉類)を多く食べることに注意を呼びかけるとともに、血液をサラサラにする成分を摂ることが身体年齢を若く保つために必要だと言われます。
血液をサラサラにするには、ビタミンCが豊富な野菜や果物、不飽和脂肪酸が多い魚(特に青背魚)、血栓を溶解する作用があるビタミンKが豊富に含まれる納豆を食べることが進められます。さらに活性酸素を消去する作用がある抗酸化成分を摂っておけば安心だという情報が伝えられています。
食事で摂取する脂肪を減らして、血液サラサラ食品を食べれば動脈硬化のリスクを低下させることができるのかというと、それだけでは不十分です。血液をドロドロにする原因は、他にもあるからで、その原因に合った方法を取り入れなければならないのです。
血液ドロドロの原因として、他にあげられているのは、赤血球の増えすぎです。赤血球は全身の細胞に酸素を運び、二酸化炭素を運び去る働きをしています。酸素の量が不足すると赤血球を増やして、酸素量を確保するように身体は動きます。
運動をすると酸素の必要量が増えるものの、それは一時的なことで、急に赤血球が増えるようなことはありません。最も赤血球を増やすのは喫煙です。これはタバコを吸っているときだけでなく、吸っていない時間帯もタバコに含まれる成分が身体に残るために酸素量が減った状態になっているからです。
赤血球が増えすぎて血液がドロドロになると血流が低下して、全身の細胞に酸素を送り届けるために重要な役割をしている毛細血管の流れが悪くなります。そのために酸素が全体的に不足した状態になります。
赤血球の直径は10μm(マイクロメートル)で、毛細血管の直径は8μmなので、赤血球はつぶれるようにして通過していきます。これは赤血球が1個ずつ通過することが可能なことであって、赤血球が2個以上つながった状態になると、そのつながった赤血球は通過できなくなります。
赤血球がくっつく一番の原因は高血糖状態です。血糖は血液中のブドウ糖のことで、これが増えるのが血糖値が高い状態です。ブドウ糖は赤血球に付着すると他の赤血球がくっつくようになります。
このような状態になると、酸素不足になって、さらに赤血球が増えていって、よりドロドロ状態になっていくので、ブドウ糖が多く含まれた食品は減らすことが大切です。最もブドウ糖の割合が高いのは、砂糖(ブドウ糖1分子、果糖1分子が結合)です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕