「笑う門には福来る(きたる)」とはいうものの、笑っていれば福が来るとは限らないというのが今の世の中で、笑いが起こるような講習を心がけていれば受講者が満足するということではありません。
もちろん、難しい話を、話す側が難しい顔をして話していれば緊張感が高まり、緊張感が真剣に聞くといくことにつながればよいものの、緊張しすぎて話がよくわからなかった、充分に理解できなかったということにもなります。
自分が聞く側に回ってみると、こんな話し方をしていたら、せっかくの内容が活かされないと感じることもあるのですが、自分が話す立場になってみると、案外と受講者として自分が感じていたことを実はやっていたということに気づかされることもあります。
「笑う門には福来る」は、いつも笑いが絶えない家には自然と幸福がやってくる、いつも明るく朗らかでいれば自ずと幸せがやってくるという意味です。また、悲しいことや苦しいことがあっても、希望を失わずに朗らかに生きていれば幸せが訪れる、という意味でも使われています。
今さら説明はいらないでしょうが、「門」(かど)は家や家族のことで、「福」は幸福、幸せを意味しています。
あるセミナーで講師が「笑う門(もん)には〜」と言っていて、参加者も司会者も指摘しなかったことがありました。別のセミナーで講師が「笑うカドには〜」と言っていたので安心していたら、講習テキストに「笑う角には〜」と書かれていました。
隅み(すみ)っこで笑うのではなくて、世間に向けて大笑いしなければ、と思い浮かべたことがあり、そのときに感じたことが今回の「笑う門には福は内」という諺(ことわざ)のもじりの言葉を使うようになったきっかけとなっています。
笑いが起こるような講習は、どんな思いでやっているのか、どんな結果になることを望んでいるのかについては、次回に続きます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕