厚生労働省は「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を公表しました。その中の高齢者版の推奨事項の「推奨事項と具体例の説明」を紹介します。
〔推奨事項と具体例の説明〕
身体活動とは、安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する、骨格筋の収縮を伴う全ての活動のことです。身体活動は、日常生活における家事・労働・通勤・通学などに伴う「生活活動」と健康・体力の維持・増進を目的として、計画的・定期的に実施される「運動」の2種類に分類されます。
メッツとは、身体活動の強度を表し、安静座位時を1メッツとし、その何倍のエネルギーを消化するかという指標です。歩行の強度は、3メッツに相当します。メッツ・時とは、メッツに身体活動時間を乗じた活動量の単位です。
3メッツ以上の身体活動・運動として、例えば毎日40分歩けば、ほぼ週15メッツ・時に相当します。40分の歩行は約4000歩に相当します。また、3メッツ未満の生活活動(家事など)は1日2000歩に相当します。このため、1日の合計は約6000歩となります。
多要素な運動には、サーキットトレーニングのような有酸素運動、筋力トレーニング、バランス運動などを組み合わせて実施する運動や、体操やダンス、ラジオ体操、ヨガなどの多様な動きを伴う運動が含まれます。
筋力トレーニングについての詳細は、「筋力トレーニングについて」を参照してください。
座位行動とは、座位や臥位の状態で行われるエネルギー消費が1.5メッツ以下の全ての覚醒中の行動で、例えばデスクワークをすることや、座ったり寝ころんだ状態でテレビやスマートフォンを見ることなどがあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕