厚生労働省は「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を公表しました。その中の「働く人が職場で活動的に過ごすためのポイント」の「事例集」の続きを紹介します。
〔事例集〕
事例3 職場での歩行介入による睡眠の質の改善(13、14)
日本人の労働者490人を対象に、1日1万歩を目標とした歩行介入を実施した研究報告で、対照群は設定していませんが、4週間、歩行介入することで、睡眠の質が改善しました。特に、運動習慣がない集団では、歩行介入により睡眠の質が大きく改善しました。
事例4 職場での昼休みを利用した運動指導(13、14)
日本の11の職場に勤める労働者59人を対象に、職場単位での運動として、昼休みに週3回の運動指導を実施した研究報告では、運動指導を提供せず、日常生活を維持するように指示した群と比較して、10週間、職場単位で介入を行った群では、活力、対人ストレス、ソーシャルサポート、仕事の満足度などに改善を認めました。
事例5 職場の環境改善を含む多要素介入(6、13、14、23、24、25)
日本の8つの職場に勤める労働者208人を対象に、環境改善を含む多要素介入を実施した研究報告では、フィードバック及び通常の労働衛生サービスのみを提供した対照群と比較して、多要素介入を実施した群は、3か月間の介入を実施した結果、身体活動の増加を認めました。ただし、大〜中規模事業場では介入効果が認められた一方で、小規模事業場では介入効果が認められませんでした。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕