運動ガイド4 推奨事項の概要

厚生労働省は「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を公表しました。その中から前文の「推奨事項の概要」を紹介します。

〔推奨事項の概要〕
「健康日本1(第三次)」においては、ライフステージ(乳幼児期、青壮年期、高齢期等の人の生涯における各段階をいう)やライフコースアプローチ(胎児期から高齢期に至るまでの人の生涯を経時的に捉えた健康づくりをいう)を踏まえた健康づくりに重点が置かれている。

これも踏まえ、本ガイドでは、ライフステージごと(成人、こども、高齢者)に身体活動・運動に関する推奨事項をまとめるとともに、身体活動・運動を取り組むにあたっての参考情報をテーマごとにまとめている。

また、身体活動・運動に関する取組を進める上では、座りすぎを避け、今よりも少しでも多く身体を動かすことが基本である。

本ガイドでは、新たに座位行動という概念が取り入れられているが、立位困難な者においても、じっとしている時間が長くなりすぎないように少しでも身体を動かすことを推奨する。

本ガイドで示している推奨事項は、科学的根拠となる多くの学術論文や日本人の現状値等を考慮して設定したものであるが、実際に取り組むに当たっては、個人差(健康状態、体力レベルや身体機能等)を踏まえ、強度や量を調整し、可能なものから取り組むことが必要である。

〔推奨事項一覧〕
◎身体活動(=生活活動+運動)
◉高齢者
歩行又はそれと同等以上の(3メッツ以上の強度の)身体活動を1日40分以上
(1日約6000歩以上)(=週15メッツ・時以上)

運動:有酸素運動・筋力トレーニング・バランス運動・柔軟運動など多要素な運動を週3日以上(筋力トレーニングを週2〜3日)

◉成人
歩行又はそれと同等以上の(3メッツ以上の強度の)身体活動を1日60分以上
(1日約8000歩以上)(=週23メッツ・時以上)

運動:有酸素運動・筋力トレーニング・バランス運動・柔軟運動など多要素な運動を週3日以上(筋力トレーニングを週2〜3日)
運動:息が弾み汗をかく程度以上の(3メッツ以上の強度の)運動を週60分以上(=週4メッツ・時以上)(筋力トレーニングを週2〜3日)

◎座位行動(高齢者・成人とも)
座りっぱなしの時間が長くなりすぎないように注意する
(立位困難な人も、じっとしている時間が長くなりすぎないように少しでも身体を動かす)
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕