食事摂取基準11 指標・基準改定の採択方針

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、それぞれの指標について基準改定の採択方針を示しています。

〔推定平均必要量〕
十分な科学的根拠が得られたものについては、推定平均必要量を設定しています。

推定平均必要量の算定において、身体的エンドポスト(生体指標の変動及び臨床的アウトカムを含む)を変更した場合には、その根拠に基づいて推定平均必要量の値が変更されます。

参照体位の変更に伴って、必要に応じて推定平均必要量の値が変更されます。

〔推奨量〕
推定平均必要量については、推奨量を設定しています。

変動係数の変更が必要と判断される明確な根拠が得られ、変動係数を変更したものについては、推奨量が変更されます。

〔目安量〕
栄養素の不足状態を示す者がほとんど存在しない集団で、日本人の代表的な栄養素摂取量の分布が得られる場合は、その中央値とされます。この場合、複数の報告において、最も摂取量が少ない集団の中央値を用いることが望ましいとされています。

また、目安量の策定に当たっては、栄養素の不足状態を示さない「十分な量」の程度に留意する必要があることから、その取り扱いは次のとおりとしています。

1 他国の食事摂取基準や国際的なガイドライン・調査データなどを参考に判断できる場合には、中央値にこだわらず、適切な値を選択する。

2 得られる日本人の代表的な栄養素摂取量のデータが限定的かつ参考となる情報が限定的で「十分な量」の程度の判断が困難な場合には、そのことを記述の上、得られるデータの中央値を選択しても差し支えない。

〔耐容上限量〕
十分な科学的根拠が得られたものについては、耐容上限量を設定しています。

新たな知見により、健康障害発現量を見直す必要が生じた場合には、耐容上限量は変更されます。

不確実性要因の決定において変更が必要な知見が得られた場合には、不確実性因子は変更されます。

〔目標量〕
値を設定するに十分な科学的根拠を有し、かつ現在の日本人において食事による摂取と生活習慣病との関連で優先度が高いものについては、目標量を設定しています。

十分な科学的根拠によって導き出された値が、国民の摂取実態と大きく乖離している場合は、当面摂取を目標とする量として目標量を設定しています。

なお、生活習慣病の重症化予防およびフレイル予防を目的として摂取量の基準を設定できる栄養素については、発症予防を目的とした量(目標量)とは区別して設定して、食事摂取基準の各表の脚注に示されます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕