「日本人の食事摂取基準(2025年版)」は、策定検討会報告書として2024年10月に発表されました。この報告書は、総論と各論で構成されています。総ページは483ページにも及んでいます。
総論では、食事摂取基準で設定された指標、その活用に関する基本的な事項が整理されています。各論では「エネルギー・栄養素」、「対象特性」、「生活習慣病及び生活機能の維持・向上に係る疾患等とエネルギー・栄養素との関連」の節で構成されています。
「エネルギー・栄養素」の節には、エネルギーと各栄養素の各指標の値を定めるに当たっての定義と策定方法について示し、最新の知見や今後の改訂に向けた課題も整理されています。
「対象特性」の節には、妊婦・授乳婦、乳児・小児、高齢者の対象者別に、食事摂取基準の活用に当たって特に留意すべき点について記述されています。
「生活習慣病及び生活機能の維持・向上に係る疾患等とエネルギー・栄養素との関連」の節では、習慣的な栄養素などの摂取量が深く関連しており、かつ現在の日本人にとって発症予防と重症化予防が特に重要であると考えられる生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病)、生活機能の維持・向上に係る疾患等(骨粗鬆症)について、エネルギー・栄養素摂取との関連について整理されています。
今回の改定では、疾患等の考え方が整理され、それに合致する疾患等として骨粗鬆症が追加されました。
食事摂取基準の活用に当たっては、エネルギーと各栄養素の摂取量について設定された値だけでなく、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書で整理する策定の基本的事項や策定の考え方、留意事項などを十分に理解することが重要であるとしています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕