お酒を飲むと肝臓で脂肪が合成されます。肝臓には脂肪酸合成酵素があり、アルコールの作用によって脂肪酸が多く作られると、脂肪酸3個とグリセライド1個が結びついたトリグリセライド、つまり中性脂肪が合成されます。中性脂肪は血液中を流れるとともに体内に蓄積される脂肪となっています。日本人は食事による脂肪の摂取が歴史的に少なかったことから、脂肪が合成されやすい体質で、飲酒をすると合成が進みやすくなっています。それだけに、飲酒によって食欲が高まり、エネルギー源の摂取が多くなると、ますます太りやすくなります。
飲酒をすると体内で発生する活性酸素が増えていきます。活性酸素は細胞内のミトコンドリアで糖質や脂質が燃焼するときに発生するもので、吸い込んだ酸素の2〜3%が活性酸素になると言われています。エネルギー源が完全燃焼しているときには発生しにくく、不完全燃焼をすると多く発生するようになります。脂肪が多く体内に入ってくると燃焼が間に合わずに、不完全燃焼しやすくなります。
効果的に燃焼させるためには、糖質をミトコンドリアに取り込む働きをするα‐リポ酸、脂質を取り込む働きをするL‐カルニチン、ミトコンドリア内でのエネルギー産生を補助するコエンザイムQ10が必要です。これらの三大ヒトケミカルの、それぞれの特徴については、このサイトの「サプリメント事典」を、ご覧ください。
三大ヒトケミカルが体内に多くあると活性酸素が発生しにくくなるだけでなく、コエンザイムQ10には活性酸素を消去する強い抗酸化作用もあります。