飽和脂肪酸が多い動物は血液がドロドロなのか

動物の肉に多く含まれている飽和脂肪酸は、多く摂りすぎると動脈硬化のリスクが高まることが知られています。飽和脂肪酸は血液をドロドロ状態にする脂肪酸と言われているので、動物の血液はドロドロになっているのではないか、という質問を受けることがあります。そういった想像をするのもわからないではありません。しかし、そんなことはありません。
飽和脂肪酸は血液の温度が高めの状態では溶けていて、固まったり、流れにくいということはありません。肝心なのは“血液の温度”で、牛や豚、鶏などは血液の温度が40℃を超えているので、飽和脂肪酸も溶けた状態になっています。
それに対して人間は血液の温度が低いために飽和脂肪酸が固まりやすくなっています。欧米人やアジア人でも北方系の中国、韓国、モンゴルなどの方々は血液の温度が39℃ほどになっているのに対して、日本人は38℃ほどです。1℃の差ですが、日本人は温度が低いことから、より飽和脂肪酸が固まりやすく、ドロドロ状態になりやすいのです。
血液の温度を高めるにはエネルギー源(糖質のブドウ糖、脂質の脂肪酸、たんぱく質のアミノ酸)が積極的に燃焼してエネルギーが多く作られればよいわけですが、それをサポートするのが三大人ケミカルのα‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10です。これらの成分については、このサイトの「サプリメント事典」を参照してください。
三大ヒトケミカルは体内で合成されるものの20歳代をピークに減少し続けています。食品にも含まれるものの、合成されることから吸収率が低くなっています。しかし、サプリメント成分として資料することが許可されていて、サプリメントとしては吸収することができます。