高い健康食品なら中身が良いのか

“安かろう悪かろう”という言葉があります。今時は安くても良いものは数多くありますが、できるだけ身体に良いものを使いたいと願う人には、安いものは良くないという考えは強くあります。健康食品もその一つで、同じような中身のものであって価格が2倍以上も違っていたら、高いもののほうが良いと考えるのは当たり前のこととだと思います。
通信販売を例にすると、販売価格に占める商品代は30%、広告宣伝費が30%、送料や通信費、事務経費などが20%、残りの20%が収益という基本的な計算に基づいて商品価格が定められています。健康食品は目的に応じて高めのものでも売れる傾向があって、例えば脳血管に関わるものなら1万円でも、がんに関わるものは2万円というように、商品代金に関わらず高く販売されることがあります。
同じような中身であっても有名な素材が使われていると、そちらのほうが高くでも売れます。例えば、私たちが研究を進めているヒトケミカルのコエンザイムQ10は有名な還元型の他に酸化型があります。還元型はテレビコマーシャルでも流されていることから人気は高くなっています。酸化型は体内での作用に弱点があるからと言われていましたが、包接とう技術によって吸収率が高まり、体内に入ってから還元型に変わることがわかりました。その吸収率は還元型の10倍以上との研究報告があります。
それなら価格は10倍でも当然、それよりも安ければ得ということですが、実際の価格を比べると、ある有名ブランドでは両方を扱っていて、「還元」と書かれているほうは「包接」と書かれているほうの価格は約2.5倍にもなっています。中身よりも有名なほうが高いという一例ですが、中身の知識があるかないかで優れたものに巡り会えるかどうかが決まってきてしまうのです。
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