100kcal栄養学14 岡山での普及

100kcal単位の栄養学の普及を、どこから始めようかと考えて、さまざまな集団にアプローチしてきました。講習を実施しても、それを自分のこととして受け入れ、家族や親戚、友人などの身近なこととして受け取ってもらえないことが多く、どこで話をすればよいのか迷うこともありました。

その迷いの解決のヒントになるところが一つ浮かんできました。それは「岡山自主夜間中学校」です。

夜間中学校というと、夕方以降の時間帯に授業を行う中学校です。さまざまな理由から義務教育を修了できなかった人や、外国籍で本国では義務教育を修了していない人など、多様な背景を持つ人たちが学ぶ場となっています。

公設の夜間中学校は32都道府県・指定都市に53校が設置されていて、文部科学省によると夜間中学校は各都道府県・指定都市に1校は設置されるように設置促進が行われています。

これに対して自主夜間中学校は学校としての認可を受けていないために、中学校の卒業資格を取得することができませんが、年齢・国籍などに関係なく幅広い方々が学べる場所であり、その多くはボランティアによって運営されています。

岡山自主夜間中学校は2018年から開設され、日本最大規模となっています。登録している生徒は400人、講師は300人を超えています。

私は、岡山自主夜間中学校の特別授業(一斉授業)で、生徒と講師などを対象とした栄養講習を担当しています。対象者が、生徒だけでも中学生から最高齢は82歳まで、実際に学んできたこと、文字を読む力にも差があり、日本語に充分に馴染んでいない外国籍の方もいます。

初めの45分授業で、100kcalの摂取エネルギー、エネルギー代謝のためのビタミンの必要性、そのための食べるべき食品を3枚の図だけで示しましたが、どこまで理解してもらえたのかは、続けていく中で確認できればと思っています。

全員が継続して栄養学講習を学んでもらえるわけではなくて、毎回、初めての人が複数いて、普通の授業で実施できる教科書に書かれていることを順番に説明していけばよいというわけにもいきません。

それでも100kcalが栄養について考える重要な項目であり、自分が食べるものを100kcalの分量でとらえて、何を、どれだけ食べればよいのかということについて時間をかけて、繰り返して伝えていきます。

理解のために、どう伝えればよいかということを学ばせてもらい、それは範囲を広げていくときに必ず役立つものと信じて、奮闘を続けています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕