100kcal栄養学3 新たな食生活指針の栄養バランス

前回(100kcal栄養学2)は2001年(平成13年)の「健康づくりのための食生活指針」から栄養バランスについての考えについて紹介しましたが、それに続いて2000年(平成12年)に厚生省(現厚生労働省)から発表された「食生活指針」を取り上げます。

従来の食生活指針は厚生省によるもので、「健康づくりのための食生活指針」とあるように健康が最重要とされていました。新たな「食生活指針」は厚生労働省に加えて、農林水産省、文部省(現文部科学省)との連携で、各省庁の取り組みとして発表されました。
その中から栄養バランスに関わるものをピックアップして紹介します。

従来の「健康づくりのための食生活指針」で重視されていた「目標は1日30品目」が外されて、以下のようなことが示されています。

「食生活指針」
3.主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを
  ・多様な食品を組み合わせましょう。
  ・調理方法が偏らないようにしましょう。
  ・手作りと外食や加工食品・調理食品を上手に組み合わせましょう。

5.野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚なども組み合わせて
  ・たっぷり野菜と毎日の果物で、ビタミン、ミネラル、食物繊維をとりましょう。
  ・牛乳・乳製品、緑黄色野菜、豆類、小魚などで、カルシウムを十分にとりましょう。

新たな「食生活指針」は意義あるものではあったのですが、いろいろな食品を食べることがすすめられたことから、実際に何を食べればよいのかということは他に振られた形です。

それもあって、厚生労働省は「日本人の食事摂取基準」の中で、バランスの取れた食事の具体的な数字を発表しています。この内容については次回(100kcal栄養学4)、PFCバランスとして紹介します。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕