あるときの倫理法人会のモーニングセミナーの講話で「儲けるではなく儲かる」という話があったときに、発想の転換の機会を得た気持ちになりました。
「儲」を分解すると人を表す「亻」(人偏:にんべん)と「諸」になるという考えの他に、「信」と「者」になるという考え方もあります。ここで取り上げるテーマは後者のほうで、二つの文字をつなげると信者となります。
「信者を作れば儲かる」とは宗教だけでなく、講習でも商品販売でも言われ続けてきたことで、私たちが実施する資格認定講習も信者を作るように心がけてきたところがあります。資格認定者が徐々にではあっても増えるのは信者になった方がいたからでしょうが、信者が信者を増やすという期待していたところまでは進んでいないのが実情です。
メディカルダイエットアドバイザーで言うと、中級認定者が初級認定講習を担当して、収益を得ながら普及をしていくことができる仕組みで、これは茶道の宗家から教えていただいた家元制度を見習って始めたものです。
これを悩みとして倫理指導を受けたとしたら、おそらく言われるのではなかろうかと想像するのは、「信じる者は受講者ではなく、教える側」「自分のことを信じなければ、信じてもらえない」ということです。
自分がやっていることを信じて、それに自信を持って、信念を持って進めることが大切で、まずは「自分を信じる者」になる工夫と努力をすることが、“儲ける”ではなく“儲かる”を実現する道ではないか、と倫理指導を何度も受けている会員の方に話しました。
「大きくは違っていない」という反応でしたが、“正解”と言われなかった理由を、もっともっと考え続けることも倫理の学びかなと思っているところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕