もう50年も前の大学受験のための勉強に必死にならなければいけない時期に、読んだSF短編小説のことを思い出していました。
「歳を取ると昔のことを思い出すのに最近のことは思い出せなくなる」と言われますが、いきなり50年前のことを思い出したのは歳のせいではなくて、今年の気候のせいです。
(歳のせいと言われたくないので、年齢を伝えるときには歳を取って数字だけ言うか、レベル68というように話すようにしています)
当時は働き蜂と揶揄される時代で、働く人の夏休みも極めて短いという状況を取り上げて、SF短編小説は「夏だけ日本が南国に移動してリゾート化する」というテーマで話を進めていました。夏休みが終わると、また元の位置に戻ってくるということでした。
その当時の真夏の気温は34℃を超える日もあって、最高気温が35℃を超える猛暑日が目前という状況でした。まさか猛暑日が連続して、40℃を超える日があることなど想像もしていなかった時代のことです。
一時的なことであっても、急に猛暑の地域に移動したことで、日本人の身体にダメージが蓄積されて短命になってしまうのではないかとの不安が小説では語られていました。
当時の日本人の平均寿命(1973年)は男性が70.70歳、女性が76.03歳でした。現在の男性が81.05歳、女性が87.09歳と比べると、まだまだ長生きとはいえない時代で、日本人の平均寿命が世界一になるのは、その5年後の1978年のことです。
日本人の平均寿命が男女平均で世界一というのは今も変わらないことですが、新型コロナウイルス感染症の影響によって2年連続で平均寿命が短くなっています。その結果が男性81.05歳、女性87.09歳という結果です。
やっとコロナ禍から解放されたのに、今度は猛暑の連続で健康が害される状況の中、これまで以上に健康面に注意しなければ企業や団体も成り立たない時代になったという認識を強くしているところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕