日本人の平均寿命が男女ともに50歳を超えたのは1947年(昭和22年)のことで、当時の先進国の中では短命なほうでした。これは戦争のせいということではなくて、戦前も日本人の平均寿命は40代でした。
そこから一気に平均寿命は延びて、現在では男女平均で世界一になりました(女性は1位、男性は3位)。平均寿命の延びは30年にもなっています。この延びた30年間を社会のために役立ててもらえないか、全部ではなくて一部でもよいので、というのが私たちが望んでいることです。
もちろんの子どものため、孫のために使うこともよいことではあるのですが、地域の人のために、それもできることから経験と知識を活かして社会に役立ててほしいと考えています。さらに言うと、その社会貢献を、ただ参加するという立場ではなくて、むしろ中心になって活動してもらいたいという希望を抱いています。
これが家庭と職場の間の個人的な第3の居場所の上に設けてほしい第4の居場所という考え方をしています。
そういう願いを伝えても、年齢を重ねるにつれて病院に行く時間が増えるからと言って断られることが多くなっています。厚生労働省の生涯医療費のデータを見ると、70歳までと、70歳を超えてからの医療費は、ほぼ同じになっています。男性の平均寿命からすると80年ほどで、女性は17年ほどの間に一生涯の半分の医療費を使っていることになります。
法律改正によって70歳まで希望すると働くことができる時代となり、企業ではなくて団体であれば70歳を過ぎても働くことができる時代であるのに、家庭と職場以外の第3の居場所が病院ということでは寂し過ぎます。
同じ境遇の人が集まって語り合うことができる第3の居場所の会話のテーマが病気であることも、また寂しい思いがあります。
病気になってから病気のことを知って、対応を語り合うのではなく、病気になる前に、できることから医療費のピーク(70歳)に達する前に病気や健康維持のことを知って、活動してほしいのです。
そのための情報提供、講習の場の提供もセカンドステージ活動が進めていることです。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕