私が代表を務める特定非営利活動法人(NPO法人)セカンドステージ連盟は、働く人が自分らしさを発揮して活躍できるセカンド(second)ステージ(stage)の創出と運営を目指した活動を進めています。
と言っても、実際の居場所を建物として造るわけでも、店舗などとして使用できる場所を借りるわけでもありません。こういった居場所を作るのは私たちの役割ではなくて、そういった居場所を必要とする人たちのために、どのように開設・運営をすればよいのかをアドバイスすることが第一義と考えています。
第二義は何かというと、第3の居場所を第4の居場所とするようにサポートすることです。それは具体的なスペースとしての居場所の場合もあれば、バーチャル空間の居場所もあります。バーチャル空間というのは、仮想空間と訳されることもあるのですが、私たちが考えるのはインターネット上に構築された3次元のメタバースではなくて、現実世界の“場所のない居場所”です。
一般的にはバーチャル空間は、コンピュータシステムによってユーザーが回遊できる“サイバースペース”を指しています。これは第3の居場所(3rdプレイス)と考えています。
これに対して“場所のない居場所”は第4の居場所(4thプレイス)で、例えば個人が集まって一つの団体の会員となって活動している◯◯クラブ、◯◯協会がイメージしやすいかもしれません。
コロナ禍の中にあって、社員は自宅にいて、会社での仕事をこなしているリモートワークは、第1の居場所の家庭にいて第2の居場所の会社を同時に体験しているようなものです。第1の居場所にいながらにして、アクセス先を変えるだけで第3の居場所とつながることができることから、第4の居場所へのアクセスも容易になりました。
ここでいう第4の居場所は、新たな舞台を指していて、ここで新たな役割が生じます。その役割として、私たちは団体活動の中でも資格認定講習を行い、その資格によって得た知識などを活かしながら世の中の役になっていく“新たな居場所づくり”を目指した活動に取り組んでいきます。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕