発達障害児を支援する活動として、日本メディカルダイエット支援機構では発達栄養学の研究を行い、発達障害児の保護者や支援施設の職員に対して、栄養学的なアプローチでの支援を行っています。通常の栄養補助の手法が通じない子どもも多く、中でも極端な偏食が多くみられる発達障害児の栄養支援は、発育途中の子どもには必ず通用するものと自負しています。
発達障害児に限らず、支援する人の負担は大きく、支援する人を支援する活動も強く求められています。社会的、経済的な支援は数々用意されていても、体内で作り出されるエネルギーの量を多くして、健康で、元気で、精力的な支援を継続させていくための支援となると、ほとんど手つかずの状態です。心身の疲労を解消して、支援が必要な人たちに対して力を注いでもらうためには、エネルギー代謝の研究に基づいた支援が重要となります。
その研究として、日本メディカルダイエット支援機構が続けてきたのはL‐カルニチンによるエネルギー代謝の促進です。L‐カルニチンというと、ダイエットのためのサプリメント成分としても知られていますが、元々は体内で合成される代謝促進成分です。
L‐カルニチンは細胞内のエネルギー産生器官であるミトコンドリアに脂肪酸を通過させるために必要な成分で、脂肪酸と結びつくことによってミトコンドリアの膜を通過させています。生命維持には欠かせない成分であることから、必須アミノ酸のリシンとメチオニンを材料にして肝臓で合成されています。
それならサプリメントとして摂る必要がないようにも思われがちですが、合成のピークは20歳代前半で、それを過ぎると合成量が減り、体内保持量も減っていきます。その結果としてミトコンドリアへの取り込みが減り、ミトコンドリア内のエネルギー代謝が低下していくことになります。
これまで支援する人を支援するための成分として絞ってL‐カルニチンの研究をしてはこなかったのですが、あらゆる場面で支援が必要な社会に対応するために、支援する人を支援するための活用法の研究を始めています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)