1日の食事による摂取エネルギー量がわかったところで(Medical Diet118で紹介)、体脂肪を落としたい人に対しては、次のような運動のアドバイスをします。
運動による消費エネルギー量は性別、年齢によって同じ運動をしても結果が違ってきますが、さらに筋肉量や代謝量によっても結果が大きく違ってきます。中でも代謝促進成分のL‐カルニチンの体内保持量は個人差が大きく、L‐カルニチンが少ない人の場合には運動による脂肪代謝の効果が現れにくくなっています。
L‐カルニチンは細胞内のエネルギー産生器官であるミトコンドリアに脂肪酸を取り込むのに欠かせない成分で、脂肪酸と結びつくことでミトコンドリアの膜を通過していきます。L‐カルニチンは体内で合成されるものの、合成のピークは20歳代前半で、それ以降は減少する一方です。以前は医薬品の成分としてしか使うことができなかったのですが、今では食品の成分としても許可されているため、サプリメントとして摂取して、不足分を補い、代謝を高めることができるようになっています。
消費エネルギー量は100kcal単位で示されています。不足している分の活動量を補うための運動の種類と時間については、公益財団法人健康・体力づくり事業財団が一般的な消費エネルギー量を発表しています。
ここにあげる例は、体重60kgの人が100kcalを消費するために必要な時間です。
軽い散歩・軽い体操 30分前後
ウォーキング(速歩) 15分前後
自転車(平地) 20分前後
ジョギング(強い) 10分前後
テニス 10分前後
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)