サプリ概論212 成分の数が多ければ効果があるのか

健康食品の名称は法律に違反しなければ、どのような名称にしてもよいわけです。以前、商品名に効能効果を掲げたものがありました。それ以前の規制のマニュアル(無承認無許可医薬品監視指導マニュアル)には広告やチラシ、パッケージなどの表記の規制については書かれていたのですが、これを契機に商品名も規制する文言が加わった経緯があります。
商品名に優位さを示す言葉が使われると、なんだか効果がありそうに思えるところがあります。それほど優れていないだろうという商品にスーパー、ゴールド、スペシャル、デラックスなどという言葉が使われている例もあって、怪しさを感じることがあります。
商品のシリーズに共通している固有名詞は隠して話を進めますが、レギュラー商品の○○より優れたスーパー○○という商品が発売されて、これはよくある命名法であるので、特には気にしていませんでした。ところが、スーパーデラックス○○、スペシャルスーパーデラックス○○、スペシャルスーパーデラックス○○ゴールド、スペシャルスーパーデラックス○○プレミアムゴールドと相次いで発売されました。
何が違うのかというと、原材料に使われている素材の数が、どんどんとプラスされて、最後は48種類もの抗酸化物質が使われていました。抗酸化物質は活性酸素を消去する性質があるもので、その多くは植物に含まれていて、色素の中に多く含まれています。
抗酸化力が強いものを使えばよいのか、それとも抗酸化成分は効果的に働く臓器や器官などが異なるので数多くの種類を使って多くの臓器などの働きを高めればよいのかということについては、いまだに結論が出ていないところですが、次々と抗酸化成分の数を増やして、その代わりに各素材の量を減らしていったのは、後者の考えがあってのことだということでした。