血液循環は心臓から送り出される血液の勢いと、血管の弾力性によって高められています。血管が若々しい状態で、心臓の拍動の勢いがよければ血液はスムーズに流れるというのが原則ですが、血管が収縮すると狭いところを流れることになり、勢いが低下することになります。この状態を知るために実施されるのは血圧測定です。
血圧は動脈にかかる圧力で、血圧が高いと血流がよいように感じられることもあるのですが、血圧が高い状態では血流がよいわけではありません。血流がよくないことから、全身に運ばれる酸素や栄養素の量が減るために勢いを高めているのです。
血管を収縮させるのは自律神経の交感神経の働きです。交感神経の働きが盛んになると必要以上に血管が収縮して狭くなり、血流が低下します。そのときに血圧を低下させる医薬品や健康食品素材が使われると、血管が緩んで血圧は下がったものの、肝心な血液が多く届かないということにもなります。
血流が盛んになって酸素と栄養素が全身の細胞に多く届けられるようになると、細胞の代謝も高まります。細胞の中にあるミトコンドリアにエネルギー源(ブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸)、ビタミン、ミネラル、酸素が取り込まれてエネルギー代謝が起こるので、血流が盛んになることはエネルギー代謝を高めることになります。
ミトコンドリアにブドウ糖を取り込むときにはα‐リポ酸が、脂肪酸を取り込むときにはL‐カルニチンが必要になります。これらの代謝促進成分は体内で合成されるものの合成のピークは20代前半で、年齢を重ねると合成量も保持量も低下していきます。これが代謝が低下する原因ですが、α‐リポ酸もL‐カルニチンも食品成分として今では健康食品・サプリメントとして摂ることができるようになっています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)