中国の軍事演習のミサイルが台湾の首都の台北市の上空を通過して、日本のEEZ(排他的経済水域)に着弾したという報道があったときに、領海と混同する人がいました。領海は日本に主権がある海で、領土の海版といえます。海外の船が勝手に入り込むことはできません。そこにミサイルが撃ち込まれたら、これは攻撃となります。
これに対してEEZは領海の外側にある自由に漁業や天然資源採掘などが行われる範囲のことです。EEZは独占ができないので、他の国の船が入ってくるもこともできるし、使うこともできます。今回の場合は訓示演習の標的として使ったということになります。
台湾は沖縄本島からも700km以上の距離があります。700kmというと東京都庁から広島県の厳島神社までの距離に相当します。これからすると、かなり離れていると感じます。これに対して、日本の最西端の与那国島から台湾までは100kmほどで、その間に着弾したということがわかると、日本の広さがわかります。
最北端の北海道の稚内から与那国島までの距離は2869kmあり、この長さが今の日本にとってラッキーな存在となっています。日本地図を上下反転させて見ると、日本の領土はロシア南部、朝鮮半島、中国南部までを塞ぐような形で位置しています。この地図の見方は、自衛官出身の国会議員から教えてもらいました。
この位置に日本があるので、文明が入ってきて、歴史的に発展をしてきたわけですが、この位置だからこそロシア、北朝鮮、中国と対立するアメリカをはじめとした西側諸国の支援を終戦後から受け続けることができました。
沖縄には米軍基地が集中していますが、米軍基地は北海道から沖縄まで130基地があるのは、日本の位置に関係しています。これまでは地政学的に日本は守ってもらえる位置になって、これは発展のことを考えるとよいことではあったのですが、何か事が起こったときに守ってもらえないかもしれないという不安が生じてくると(ウクライナへのアメリカの態度を見ていると)、よい位置だとは言えなくなります。
そんな不安定な位置にあって、国境を歩いて隣国に避難することができない島国だけに、万が一を考えて、生き残れるだけの心身の健康を身につけておくことだけは、コロナ禍にあっても続けておかなければならないはずです。それができているのか、できていないとしたら今から何をするべきか真剣に考えて、すぐに行動を起こす(といっても食べているものを見直すということからですが)必要があると認識しています。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)