スイーツのブームの始まりを何にするのかについては意見の違いもあるのですが、1977年(昭和52年)のマリオンクレープをあげる人が多いようです。その当時は東京の大学に進学していて、原宿の竹下通りを歩いて通っている同窓生がいたことから、マリオンクレープというクレープ屋ができたという話を聞いて、さっそく駆けつけました。
のちに20年間、原宿の住人として竹下通りを毎日のように歩くことになって、マリオンクレープの前を通るたびに、そのときのことを思い出していたものです。昭和の時代は、原宿発のスイーツが生まれましたが、クレープを超えるものが登場するのは平成になってからです。
1990年(平成2年)にティラミスが登場してから、1991年(平成3年)にクレーム・ブリュレ、1992年(平成4年)にタピオカ、1993年(平成5年)にナタデココ、1994年(平成6年)にパンナコッタ、1997年(平成9年)にベルギーワッフル、1999年(平成11年)に生チョコレートが登場して、そのたびに新たな素材を使った新作スイーツを楽しむことができました。
この大ブームに比べたら、2000年代は小ブームの連続で、これは青山の住民として経験してきました。2002年(平成14年)にはマンゴープリン、2004年(平成16年)は堂島ロール、2005年(平成17年)はマカロン、2006年(平成18年)はクリスピー・クリーム・ドーナツ、2007年(平成19年)はバウムクーヘン、生キャラメル、ラスク、2011年(平成23年)にはパンケーキ、2014年(平成26年)にはかき氷と続きます。
ナタデココのように一過性で終わったブームもありましたが、タピオカは形を変えて第3波まで発生しています。第1次のタピオカブームはココナツミルクにタピオカを加えたものでしたが、2008年(平成20年)の第2次ブーム、2018年(平成30年)の第3次ブームはタピオカドリンクでした。
今回のテーマの高級生食パンをスイーツの範疇に入れてよいのかという議論があるところですが、高級生食パンは生クリーム、牛乳、はちみつ、砂糖などを使っていて、これはスイーツに違いない、そろそろブームが終了して次のスイーツブームが起こるのではないか、と期待する声があるのも事実です。
(日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人)