三大代謝促進成分の成分であるL‐カルニチン、α‐リポ酸、コエンザイムQ10は医薬品の成分として長く使われてきたことからエビデンス(科学的な裏付け)が確認されています。その成分が、欧米では食品から抽出・合成することができるようになり、食品としても使用することが許可されていました。
L‐カルニチンの医薬品はレポカルニチン塩化物といって、カルニチン欠乏症に使用されます。脂肪酸と結びついて細胞のミトコンドリアを通過させる作用があるため、エネルギー産生を高めることができます。
α‐リポ酸は医薬品成分としてはチオクト酸といい、激しい肉体労働時の補給やLeigh症候群(亜急性壊死性脳脊髄炎)、中毒性(ストレプトマイシン、カナマイシン使用)、騒音性(職業性)の内耳性難聴に使われます。これらはチオクト酸を補うことで改善されることが確認されています。
コエンザイムQ10の医薬品はユビデカレノンといい、軽度な心疾患によって起こる動機、息切れ、むくみなどを緩和させる働きがあります。
L‐カルニチン、α‐リポ酸、コエンザイムQ10は、どれの体内で合成されている成分で、不足するとエネルギー代謝が低下して、さまざまな症状が起こるようになります。不足するものを補うということでは、サプリメントと同様に考えられます。また、食品成分から製造されることもあり、これが医薬品成分から食品成分としても使用が許可された要因となっています。
医薬品成分としてのL‐カルニチンは、サプリメントとしての使用と同様の効果であって、脂肪酸と結合してミトコンドリアの膜を通過させます。医薬品として有効性は充分に得られていて、サプリメントとしての有効性は初めから確認されていました。必須アミノ酸のリシンとメチオニンから体内で合成されることから安全性も高くなっています。このような背景から、有効性、安全性ともに明らかにされた珍しい存在といえます。
日本の企業が酵母を原材料として発酵技術によってコエンザイムQ10を開発して、これが2001年に日本で食品として使用することが許可されました。日本はコエンザイムQ10の製造に関しては世界シェアの約90%を占めています。
L‐カルニチンは肉抽出エキスに含まれる必須アミノ酸のリシンとメチオニンから合成されるアミノ酸の一種ですが、スイスの製薬会社が開発したL‐カルニチンの研究成果が評価され、2002年に食品として使用することが許可されました。
α‐リポ酸は脂肪を加水分解した酸から合成されますが、2004年に食品として使用することが許可され、これで三大代謝促進成分がサプリメント素材として使用することができるようになったわけです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕