健康情報共有16 家庭用と業務用の食器洗浄機の違い

大量洗浄のための業務用食器洗浄機は、洗浄とすすぎ洗いが的確に行われるように水流の強さ、食器に当たる角度、洗浄液の濃さと温度などが決められています。業務用の世界では食器洗浄機の販売会社も洗浄剤の会社も的確に指導しているはずですが、それが現場で守られていないシーンをよく目にします。

外食店で食器洗浄機を見ることができるときには、どんな洗い方をしているのかを確認するようにしています。そして、食べるのを途中でやめたり、この店には二度と来ないようにしようと決めることもあります。

なぜ、指導どおりにされていない店が増えたのかというと、家庭用の食器洗浄機の普及が関係しているようです。家庭用食器洗浄機は、業務用に比べたら汚れもひどくなく、感染症への対策も弱くなっています。そのため、水流で汚れを剥がし取るウォーターナイフ効果も考慮しなくてよいと考えられています。食器の入れ方も、食器の間隔も狭く、重ねて入れてもよくなっています。水流が直接当たらずに表面を流れるだけでも洗うことができます。

それに対して業務用洗浄機は食器を詰めて入れるようなことをしたらウォーターナイフ効果が得られなくて、充分に洗浄できない、強アルカリ性の洗浄剤が食器に残ることにもなります。小型の飲食店の中には食器洗浄機の中に食器を重ねて入れているところもあり、これでは洗うことができなくなります。

汚れが落ちないということで洗浄をチェックしてほしいと依頼されることもあるのですが、そのほとんどは食器の入れ方が食器洗浄機や洗浄剤のメーカーの指導どおりになっていないために洗えていないだけです。

洗えていないのは食器のせいなのか、洗い方のせいなのかを確認するために使っているのは消しゴムです。消しゴムで擦ってみて、汚れが落ちたら、これは洗えていなかった証拠です。その証拠を店の方に見せることがほとんどです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕