健康情報共有24 果物でも血糖値が上昇するようになった

血糖値を上昇させるのはブドウ糖です。血糖は血液中のブドウ糖のことで、食品に含まれているブドウ糖が多いほど血糖値は上昇します。ブドウ糖以外の糖類は血糖値を上昇させないので、果糖が多く含まれる果物(フルーツ)を選ぶようにと、よく言われます。

果物に含まれる糖質の割合は、種類によって違うものの、果糖が50%、ショ糖が20%、ブドウ糖が15%ほどとなっています。ショ糖というのはブドウ糖と果糖が同じ割合で結合したもので、その代表的なものは砂糖です。ショ糖の半分がブドウ糖だとしても、合わせて25%なので、果物なら血糖値が上昇しにくくて、糖尿病の予防にもダイエットにもよいとされます。

血液中へのブドウ糖の吸収の度合いを示すGI値はブドウ糖を100とした場合の割合で示されますが、それでみると果糖は20と、5分の1の値となっています。果糖の割合が多ければ、それだけ太りにくいということがわかります。

果糖はフルクトースとも呼ばれる単糖で、果物やはちみつに多く含まれます。果糖はブドウ糖の1.4倍ほどの甘みがあり、砂糖の1.2〜1.7倍の甘み(糖度)があります。

それなら安心して甘い果物を食べることができそうな感じもしますが、最近では品種改良によってブドウ糖の割合が増えた果物も増えています。特にブドウ糖の割合が増えているのは桃やブドウです。ブドウ糖が半分にもなっている品種も増えています。フルーツ王国の岡山に住んでいて、特に甘い果物を食べる機会が多いと、果物を食べれば大丈夫とは言いにくくなっています。

果糖が多いのはスイカや梨などの水分が多く含まれるものです。果糖は甘いものだから、甘くても安心して食べられるというのは今や常識ではなくなってきているので、そのことを知って果物選びをしてほしいのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕