α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10は、どれも医薬品成分であったものが食品成分としても使うことが許可されました。
α‐リポ酸は医薬品成分としてはチオクト酸といい、激しい肉体労働時の補給やLeigh症候群(亜急性壊死性脳脊髄炎)、中毒性(ストレプトマイシン、カナマイシン使用)、騒音性(職業性)の内耳性難聴に使われます。これらはチオクト酸を補うことで改善されることが確認されています。
L‐カルニチンの医薬品はレポカルニチン塩化物といって、カルニチン欠乏症に使用されます。脂肪酸と結びついて細胞のミトコンドリアを通過させる作用があるため、エネルギー産生を高めることができます。
コエンザイムQ10の医薬品はユビキノン、ユビデカレノンといい、軽度な心疾患によって起こる動機、息切れ、むくみなどを緩和させる働きがあります。
α‐リポ酸、L‐カルニチン、コエンザイムQ10は、どれも体内で合成されている成分で、不足するとエネルギー代謝が低下して、さまざまな症状が起こるようになります。不足するものを補うということでは、サプリメントと同様に考えられます。また、食品成分から製造されるものであることから、これが医薬品成分から食品成分としても使用が許可された要因となっています。
医薬品成分としてのL‐カルニチンは、サプリメントとしての使用と同様の効果であって、脂肪酸と結合してミトコンドリアの膜を通過させます。医薬品として有効性は充分に得られていて、サプリメントとしての有効性は初めから確認されていました。必須アミノ酸のリシンとメチオニンから体内で合成されることから安全性も高くなっています。このような背景から、有効性、安全性ともに明らかにされた珍しい存在といえます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕